ギターの弦をチューニングする時に全ての弦を半音ずつ下げるチューニング方法を「半音下げチューニング」と呼びます。諸説ありますが、ギタリストのジミ・ヘンドリックスが編み出したとも言われており、音楽的にはいくつかメリットがあるとされています。
ここではギター初心者向けの観点から、半音下げチューニングの方法と、メリットについて解説していきます。
半音下げチューニングとは?
半音下げチューニングとは、文字通りすべての弦を半音ずつ下げてチューニングする方法です。
チューナーを使いながら下記のようにチューニングをします。
1弦:E ⇒ E♭
2弦:B ⇒ B♭
3弦:G ⇒ G♭
4弦:D ⇒ D♭
5弦:A ⇒ A♭
6弦:E ⇒ E♭
楽譜などでは、【Tuning Half Down】とか【Half Down Tuning】といった記載が楽譜の上の方に入っています。見落とす事が多いので、「CとかDとか楽譜通り弾いているのに原曲となんか微妙にずれてるな・・・」といった場合は、半音下げチューニングの曲だったりする事が多いです。
ちなみにBUMP OF CHICKENの曲は大半が半音下げチューニングで作られています。
半音下げチューニングのメリット
半音下げチューニングにはいくつかのメリットがあります。
ギター初心者向けという観点から順に説明します。
弦が押さえやすくなる
これが最も大きなメリットになります。
たかが半音ですが、弦の張りがかなり緩むため、指の痛みがかなり低減されます。
また、Fなどのバレーコードも相当押さえやすくなります。
指の力が付いていない最初のうちはあえて全て半音下げチューニングにしてしまうのも良いかもしれません。
弾き語りの時に高いキーの曲が歌いやすくなる
ギター弾き語りの時ですが、当然ながらキーが半音下がりますので、歌いやすくなります。
こちらもたかが半音ですが、半音でも歌いやすさは相当変わります。
低音の領域が拡大するので、渋い雰囲気が増加する
こちらはかなり玄人観点になりますが、低音領域が拡大することで、渋い低音領域の雰囲気を出す事ができます。さらなる低音を求め、1音下げチューニング、を施す場合もあります。
半音下げチューニングのデメリット
ピアノ等鍵盤楽器とのセッションに不向き
デメリットとしては、ピアノ等鍵盤楽器とのセッションには向いていません。超絶なテクニックを持ったピアニストであれば別ですが、ピアノなら簡単に弾ける「G:ソシレ」のコードが「G♭:ソ♭シ♭レ♭」と黒鍵だらけになってしまい、そうそう簡単に対応はできません。
弦楽器同士であれば大丈夫ですが、鍵盤とのセッションには注意が必要です。
曲に合わせた練習がしづらい
半音下げたチューニングになっていますから、本物の音源を流しながら練習すると当然ながら音が合いません。
合わせるためには半音下げチューニングをしてカポタストを1フレットにつける、という何がしたいのか良く分からない事になってしまいます。
この場合は、音源の方を半音下げて練習する、というのがおすすめです。
音源を半音下げるためにはiphoneアプリ「ハヤえもん」を活用すれば簡単ですので、下記ご参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「弦が押さえやすい」という最大のメリットがありますので、初心者の方には一度試してみて欲しいです。
「ハヤえもん」などのアプリを使って一人で練習する分には特にデメリットはありませんので、指の痛さに挫折しそうな方は是非お試しください!
また、BUMP OF CHICKENの曲は大半が半音下げチューニングですので、BUMPファンの方は半音下げチューニングをデフォルトにしてしまってもよいかもしれません。
https://guitarlifeblog.com/%e3%82%ae%e3%82%bf%e3%83%bc%e8%b6%85%e5%88%9d%e5%bf%83%e8%80%85%e5%90%91%e3%81%91%e3%81%ab%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%89%e3%81%ae%e6%8a%bc%e3%81%95%e3%81%88%e6%96%b9%e3%82%92%e4%b8%80%e6%8c%99%e7%b4%b9/