- ギターを始めたいんだけど、そもそもギターってどんなジャンルがあるの?
- エレキ・アコギ・クラシック・エレアコ・セミアコ・ジャズギター・ソロギター・・・?
色々な用語があってどんなギターを買ったらよいか分からない・・・ - 初心者に向けて分かりやすくギターのジャンルと種類を教えて!!
「ギターをやりたい!」と思っても店に並ぶたくさんのギターから何を選んだら良いか分からない・・・。
漠然とギターに憧れているものの、そもそも自分はどんな音楽をやりたいのかが実は整理できていない・・・。
このような方は意外と多いかと思います。エレキギター・アコギ・クラシックギター・ロックギター・ジャズギター・ソロギター・・・など様々な用語が氾濫していますが、その中で「ギターの種類」と「ギターのジャンル」が混在して語られている事が分かりにくさの要因になっています。
早く上達するためには、「なりたい自分のイメージ」を持つことが重要です。どのようなジャンルの方向性を目指すのか、憧れで良く、後で変わっても構いませんので、まずは最初にイメージしておきましょう。
この記事を読めば自分が目指すべき「ギターのジャンル」と選ぶべき「ギターの種類」が分かるようになります。ギターの種類を理解して、選び方の参考にしていただけますと幸いです。
大きく2つのポイントで診断します
まずは細かいギターの種類を一つずつ読むのではなく、自ら何がやりたいギターのスタイルは何か、を考える事が重要です。観点は下記2つのポイントになります。
- J-POPなどの「歌もの系」か、クラシック・ジャズ・Funkなどの「歌なしInstrumental系」か?
- 一人で完結したいのか、複数メンバーとのセッション・バンドを想定しているのか?
上記2つのポイントを整理した図が下記になり、大きくA~Eの5つのタイプに分類されます。これらのタイプにより、自らが選ぶべきギターの種類もおおよそ定まってきますので、一つ一つのタイプについて解説していきます。
タイプ別の詳細なイメージを解説します
A:弾き語りタイプ (歌あり:一人で)
こちらはギターでイメージする最も一般的なスタイルです。
ギター一本で勝負する完全自己完結スタイルです。男女ともに憧れるカッコいいジャンルですね。
このタイプの人が選ぶべきギターの種類は主に「アコースティックギター」になります。
エレキギターでも不可能ではないですが、アンプやマイクなどの機材や音のバランスなどを調整する必要があり、あまり初心者向けではありません。
- ギター一本で完結するため、複雑な機材などが不要で楽しむことができる
- 一通りのコードを覚えれば、複雑な楽譜を読み取る必要なく楽しむことができる
- 独立したスキルが身に付けば、他の楽器とのセッションなどにも対応しやすい
- 歌いながら弾くため、難易度が高い(ある程度歌の練習も必要)
- アコギは最初は指の力が必要になり、エレキに比べて難易度が高い
- バックバンドのサポートがないため、ミスが目立ちやすい
B:ギター&ボーカルタイプ (歌あり:バンド・セッション)
こちらもエレキギターの王道・憧れのスタイルですね。「弾き語り」の一種ではあるのですが、バンドを従えてエレキギターを弾きながらギター&ボーカルをすべてこなすスタイルとなります。場合によっては途中のギターソロまでこなす場合もあり、まさにバンドの花形的存在です。
代表的なアーティストは、Asian Kung-Fu Generation 、BUMP OF CHICKEN、斉藤和義、スピッツ、などになりますが、サザンのようにボーカル単体でギターを弾かないケースもあるため、意外と貴重な存在かもしれません。(それほど負荷がかかるポジションです)
このタイプの人が選ぶべきギターは、ジャンルにもよりますが、
ロック系の曲をバンドで演奏するなら エレキギター
2~3人でセッション感覚で演奏するならエレアコもありかと思います。
※エレアコ:アコースティックギターに機器を増設してアンプに接続できるようにしたギターの事
下記の斉藤和義さんのようにバンド編成によっては、アコギ(エレアコ)で演奏する場合もあり、その意味でアコギ(エレアコ)は比較的汎用性が高い楽器となります。
- バンドの迫力あるサウンドを体感しながらギターと歌を楽しむことができる
- 主役感は抜群! ギターの醍醐味を存分に味わう事ができる
- エレキの場合、パワーコード(簡単な押さえ方)を駆使すれば、比較的容易に演奏ができる
- バンドメンバーを組成することが必要(一人で完結できない)
- メンバーがいなくても、音響機器などを駆使すれば一人でも楽しめるが、機器費用やノウハウが必要になり、初心者にはハードルが高い
- ギター・歌に加え、マイク等含めた機器管理等もあり、負荷は高い
C:リードギタータイプ(歌あり:バンド・セッション)
ギタリストがバンドに2名いる場合は、リードギターとリズムギターに役割を分担することがあります。
比較的単純な動きの「リズムギター」はギターボーカルが担当し、もう一人のギタリストが「リードギター」となることが一つのパターンとなっております。リードギターは歌を歌わず、ギターのスペシャリスト的な存在で、ギターソロを始めとしたカッコいいフレーズを弾く存在です。
ギターの弾き方も、コードをジャンジャンかき鳴らすだけではなく、メロディを奏でるギターソロやリフなどをイントロや間奏時に前に出て奏でる非常にカッコいいポジションです。
非常に分かりやすい下記動画で見ると、左が「リズムギター」、右が「リードギター」のイメージです。動画で分かる通り、イントロの印象的なフレーズをリードギターが担当しています。
このタイプの人が選ぶべきギターはエレキギターになります。
- 有名なイントロ・カッコいいギターソロを弾くことができる
- 歌が苦手でもギターのみで主役級の存在感を発揮できる
- バンドメンバーを組成することが必要(一人で完結できない)
- 複雑なTAB譜やバンドスコアを読み解く必要があるため、一定レベルのスキルが必要
D:ソロギタータイプ(歌なし:一人で)
ギターソロとソロギターって同じじゃないの? と思われる方もいるかと思いますが、ギター用語的には全く異なるものです。ギターソロは曲の間奏でギタリストが弾くカッコいいソロのイメージですが、ソロギターは曲のメロディ・伴奏を一本のギターで弾く奏法になります。
百聞は一見に如かずですので、下記動画をご覧ください。(超絶テクニックで感動します!)
ある程度年齢を重ねてこのくらいソロギターを弾けるとカッコいいですね。
また、クラシックギターの村治佳織さんなどがソロギターでは有名です。
このタイプの人が選ぶべきギターは、ジャンルによって色々分かれますが、アコースティックギター・クラシックギターが多く、ジャズなどのジャンルではフルアコ・セミアコと言われるギターも活用されることが多いです。
- 一人で自己完結できるので、「ちょっと一曲弾いてよ」と言われた時の対応力が抜群
- 弾き語りは歌の上手さ次第でクセが出てしまう事があるが、ソロギターは皆が聞きやすい
- 色々なジャンルの有名な曲を一人で楽しむことができる
- アコギのコード弾きや、バンドサウンドとは異なり誤魔化しがきかないので、きっちりとした練習を毎日継続して実施する必要がある
- 正確に弦を押さえる必要があるので、フォームや指の力が必要
- 楽譜を読む力は必須
E:セッションギタリストタイプ(歌なし:バンド・セッション)
こちらはタイプCにかなり近いですが、ジャズやファンクなどの歌が無いInstrumental曲において、メロディ部分と伴奏部分に対し、ギターを弾くタイプになります。
主にメロディを担当するリードギターと、バッキングと言われる伴奏部分を担当するギタリストに分かれますが、一人でソロギターのような弾き方をすることも多いです。周辺の楽器もベース・ドラムと連携したり、ギター2本のみだったり、柔軟な編成が特徴です。
このタイプの人が選ぶべきギターは、ジャンルによって色々分かれますが、アコースティックギターに加え、ジャズなどのジャンルではフルアコ・セミアコと言われるギターも活用されることが多いです。
よく見かける大きなコントラバスとギター2本で演奏する「ジプシージャズ」と言われる形態もあります。
こちらはギター2本のセッション型になります。
曲はスティービーワンダーの有名な曲「Isn’t she lovely」になり、ギタリストの定番曲になっていますので、多数の解説動画などが世界中でYouTubeに挙がっています。
- 様々な人・楽器とのセッション機会がを持つことができ、柔軟性が高い
- バンドほどメンバーの組成に手間をかける必要がなく、曲に応じて2人などの少人数でもセッションが可能
- 弾き語りは歌の上手さ次第でクセが出てしまう事があるが、ギターセッション系は皆が聞きやすい
- 楽譜に依存しないアドリブセッションについては、ある程度の音楽理論を学ばないと難しい
いかがでしたでしょうか。ご参考にしていただき、自分がやりたいジャンルとギターの種類を選んでください!